フランクの生誕100周年を記念した展覧会にあわせて、2024年8月4日(日)に弊館にて開催した、太田菜穂子氏と本展ディレクターの小川潤子氏による対談「ロバート・フランクからの手紙」。
約2時間のトークでは、フランクとの交流が深かった太田氏が、フランクのアーティストとしての姿勢や若手写真家への接し方など、知られざる貴重なエピソードをお話くださいました。
さらに、太田氏が折々に受け取った手紙や、フランクが身近なものを使って手作りした額装写真など、親しみを込めて太田氏へ贈られたものを多数公開していただきました。
最初の出会いは、1994年、太田氏が、写真作品の審査を依頼しようとロバート・フランクが滞在していたフランス・ニームの町を訪れたときのことです。
フランクは、審査を引き受ける前に「僕は友だちとしか仕事をしない。仕事をするならまず友だちになろう。」と、後日ニューヨークから太田氏へ手紙を送って来たと言います。
それをきっかけに約20年にわたる二人の交流が始まりました。1994 ~2014年までに、50通を超える手紙の往来がありました。
この度、太田氏のご厚意により、それらの貴重な手紙の数々を、本展会期中に拝借する運びとなりました。
フランク直筆の手紙には、“frank”な気取らない人柄と優しさに満ち、時にイラストやプライベートなスナップ写真が添えられ、写真家の詩情あふれる日常を垣間見ることができます。
会期最終日の2024年9月29日(日)までエントランスのガラスケースに展示いたします。
さらに、1994年にフランクから太田氏に贈られた作品1点を、太田氏より弊館へ寄贈いただきました。
本作品は展示室にて、同じく9月29日(日)まで公開中です。
ロバート・フランクの手紙、そして贈り物としてのプライベートな作品をご高覧いただき、フランクの生誕100年を祝福いただければ幸いです。
ロバート・フランク生誕100周年記念展
「もう一度、写真の話をしないか。フランクと同時代の作家たち」
会期:2024年9月29日(日)まで
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:8月は無休 / 9月は火曜休館