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清里フォトアートミュージアム収蔵作品より「原点を、永遠に。」

サンディエゴ写真美術館凱旋展
清里フォトアートミュージアム収蔵作品より「原点を、永遠に。」

Beginnings, Forever:From the Collection of the Kiyosato Museum of Photographic Arts

 

展覧会名: 清里フォトアートミュージアム収蔵作品より:原点を、永遠に。
会期: 2022年7月2日(土)~9月25日(日)
会場: 清里フォトアートミュージアム
主催: 清里フォトアートミュージアム委員会
特別協賛: 真如苑(社会貢献基金)
開館時間: 10:00~18:00 (入館は17:30まで)
休館日: 会期中7・8月は無休、火曜休館
入館料: 一般800円(600円) 学生600円(400円) 高校生以下無料
( )内は20名様以上の団体料金 家族割引1,200円(2名~6名様まで)
交通のご案内: 車にて:中央自動車道須玉I.C.または長坂I.C.より車で約20分
JR:中央本線小淵沢駅にて小海線乗り換え 清里駅下車、車で約10分

 
 

すべての写真家にスタート地点がある。

サンディエゴ写真美術館からの帰国凱旋展・世界の写真家が35歳までに撮影した名作/近作153点を一挙公開

清里フォトアートミュージアム(K・MoPA/ケイモパ、山梨県北杜市)は、7月2日(土)から9月25日(日)まで「原点を、永遠に。」展を開催します。本展は、2021年4月から9月にかけて、米国カリフォルニア州のサンディエゴ写真美術館において開催され好評を博した展覧会の凱旋帰国展となります。

1995年、“写真と写真家のために生きる美術館”をめざして開館したK・MoPAの基本理念のひとつに「若い力の写真:ヤング・ポートフォリオ」があります。毎年、世界の35歳以下の若手写真家から作品を公募し(2021年度の応募は27ヵ国、278人、7,285点)、第一線の写真家による選考を経て選ばれた作品を購入、展覧会を開催するヤング・ポートフォリオは、現在、第一線で活躍する多くの写真家たちのキャスティングボードとして、大きな役割を果たしてきました。

本展「原点を、永遠に。」は、「すべての写真家にスタート地点がある。」、この理念を背景にK・MoPAの全収蔵作品から、古今東西の106人の写真家たちが35歳までに撮影した作品を厳選し、153点を展示します。写真草創期の19世紀から21世紀の現在まで、写真史に大きな足跡を残した写真家たちから今現在を生きる写真家たちまで、彼らの「原点」ともいえる時代に生み出された作品群は、個々の写真家の軌跡を見る上で興味深いだけにとどまらず、現在では重要な表現メディアとなった写真がたどってきた歴史を見る上でも非常に有意義な展覧会といえます。本展は、2021年、アメリカ・カリフォルニア州のサンディエゴ写真美術館でコロナ禍を乗り越えて開催された展覧会の里帰り展として、日本で初めて公開されるものです。

 

本展の展示構成

第1部:写真草創期から20世紀まで

アルフレッド・スティーグリッツ、ルイス・ハイン、エドワード・ウェストン、アンドレ・ケルテス、ブラッサイ、アンセル・アダムスなど19世紀の写真草創期から20世紀までの写真史に重要な役割を果たした巨匠たちが、写真の表現や役割について試行錯誤を繰り返して生み出され、現在ではそれぞれの写真家の代表作にもなっている作品の数々を素晴らしいプリントによって展示します。(展示作家数:34人)

ルイス・ハイン
《10歳の新聞売り、1909年3月》
1909年
W. ユージン・スミス
《楽園への歩み》
1946年

 

第2部:戦後の日本写真

第二次大戦の終結は、日本の写真にとっても新たな時代を告げるものでした。雨後の筍のようにマスメディアが勃興し、自由な表現が可能になった戦後、若い写真家たちはそれぞれの世代で写真の多様な可能性を追求し、その後の世代に大きな影響力を持つ作品を生み出し続けました。植田正治、田沼武能、細江英公、奈良原一高、東松照明、森山大道、荒木経惟ら、現在、海外でも大きな注目を浴び、高い評価を得る日本の戦後写真の礎となった写真家たちの作品をはじめ、現在も精力的に活動を続ける写真家たちの作品を紹介します。(展示作家数:29人)

森山大道
《青森・三沢》
1971年
岩合光昭
《海からの手紙:ヒゲペンギン》
1977-79年

 

第3部:ヤング・ポートフォリオ

K・MoPA開館以来、毎年開催しているヤング・ポートフォリオは、2021年度までに76ヵ国から約10,000人、約14万点の応募があり、46ヵ国、約800人の6,000点を超える作品が当館に収蔵されています。デジタル時代の到来とともに、留まるところを知らず急速な技術発展を続ける写真の世界において、25年を超えるヤング・ポートフォリオの歴史のなかで選ばれた作家たちの作品を見直すことは、これからの写真を考える上で重要な機会になることは間違いありません。(展示作家数:43人)

伊原美代子
《みさおとふくまる》
2012年
アル・ラプコフスキー
《もっとレゴがほしい》
2016年

 
 
 
本展出品作家一覧(ABC順):106人
ベレニス・アボット、アンセル・アダムス、アン・ソンスク、G.M.B. アカシュ、荒木経惟、K.M. アサド、ワーナー・ビショフ、ジュリオ・ビッテンクール、ビル・ブラント、ブラッサイ、マヌエル・アルバレス・ブラボ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ロバート・キャパ、張照堂、デイヴィッド・シーモア“シム”、アルヴィン・ラングドン・コバーン、ブルース・デイヴィッドソン、ロベール・ドアノー、ハロルド・E. エジャートン博士、エド・ヴァン・デル・エルスケン、ERIC、エリオット・アーウィット、イスマイル・フェルドゥス、ロバート・フランク、藤原新也、エメット・ゴーウィン、フィリップ・ジョーンズ・グリフィス、ハン・スンピル、英 伸三、ギジェルモ・シュロデック=ハート、林 典子、ロバート・ハイネケン、ルシア・エレロ、ルイス・ハイン、本城直季、細江英公、伊原美代子、今井壽恵、石元泰博、岩合光昭、イ・ジーヨン、トニー・レイ=ジョーンズ、チョン・ミンス、亀山 亮、ユーサフ・カーシュ、川田喜久治、アンドレ・ケルテス、鬼海弘雄、北島敬三、北野 謙、ウイリアム・クライン、ヴィクトル・コーエン、マリヤ・コジャノヴァ、桑原史成、アル・ラプコフスキー、セルゲイ・レベディンスキー、ロドリゴ・マアワド、三木 淳、ラファル・ミラフ、水谷吉法、百瀬俊哉、森山大道、本橋成一、イ・ミョンホ、長野重一、内藤正敏、中藤毅彦、奈良原一高、野町和嘉、大石芳野、小原一真、アダム・パンチュク、アーヴィング・ペン、ジル・ペレス、ダナ・ポパ、坂口真理子、坂田栄一郎、佐藤信太郎、ジョージ・H. シーリー、瀬戸正人、下薗詠子、篠山紀信、ヴォイチェフ・V.スラーマ、W. ユージン・スミス、ハリ・シーカオ、ギジェルモ・シュロデック=ハート、アルフレッド・スティーグリッツ、アン・ソンスク、ルー・ストゥーメン、ハン・スンピル、フランク・メドゥ・サットクリフ、髙木忠智、高島空太、谷井隆太、田沼武能、立木義浩、東松照明、東京るまん℃、富山治夫、都築響一、植田正治、上田義彦、ジェリー・N. ユルズマン、トゥカ・ヴィエイラ、エドワード・ウェストン、ウォン・ウェイ・チョン、ハンネ・ファン・デル・ワウデ、楊 哲一、ピョートル・ズビエルスキ

 

広報用画像
1. ルイス・ハイン《10歳の新聞売り、1909年3月》1909年

 

2. ロベール・ドアノー《兄弟》1934年 ⒸAtelier Robert Doisneau/Contact

 

3. W. ユージン・スミス《楽園への歩み》1946年 Ⓒ2022 The Heirs of W. Eugene Smith/PPS

 

4. 荒木経惟《さっちん》1962-63年 ⒸNobuyoshi Araki Courtesy of the artist and Taka Ishii Gallery

 

5. 森山大道《青森・三沢》1971年 ⒸDaido Moriyama Photo Foundation

 

6. 大石芳野《ニューギニア:タロイモ畑の母子》1973年

 

7. 岩合光昭《海からの手紙:ヒゲペンギン》1977-79年 ⒸMitsuaki Iwago

 

8. 佐藤信太郎〈夜光〉より《東京都大田区西蒲田 1997》1997年 ⒸShintaro Sato

 

9. イ・ジーヨン《失恋》2011年 ⒸJeeyoung Lee

 

10. 伊原美代子《みさおとふくまる》2012年 ⒸMiyoko Ihara

 

11. 水谷吉法《Tokyo Parrots 007》2013年 ⒸYoshinori Mizutani

 

12. アル・ラプコフスキー《もっとレゴがほしい》2016年 ⒸAl Lapkovsky

 
 

■お問い合わせ

本展の詳細につきましては学芸員・山地裕子 yamaji@kmopa.com
掲載用画像データにつきましては、学芸員・ 綱 info@kmopa.comが承ります。

ホームページ https://www.kmopa.com
ツイッター https://www.twitter.com/kmopa
フェイスブック https://www.facebook.com/kmopa
インスタグラム https://www.instagram.com/kmopa2022/

清里フォトアートミュージアム Kiyosato Museum of Photographic Arts
〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545-1222
Tel: 0551-48-5599(代表) Fax: 0551-48-5445 Email: info@kmopa.com
 

5月8日(日)、第二回高校生写真ワークショップを終えて

 
 
 
2022年5月8日(日)、当館副館長の写真家・瀬戸正人による「第2回高校生写真ワークショップ」を開催しました。今回参加をされた高校生は7名。
第1回に参加された2名に初参加の5名が加わり、それぞれがUSBに保管した写真を持参、瀬戸が作品講評を行いました。
 
 
 

 

 
 
瀬戸は今回も一枚一枚の写真を見ながら、撮影者に熱心に話しかけ、良いと思う作品をセレクトしていきました。
 
 
 

 
 
 
まず瀬戸は「僕が選んだ写真と、そうでない写真を、あとでよく見くらべてくださいね」と語りかけました。
 
瀬戸「誰でもそうなのですが、写真は『良いな』と思った瞬間を撮るだけではダメなのです。それだけじゃつまらない。作品にはならないのです。」
 
 
 

 
 
 
瀬戸「作品にするためには、自分の中の欲望、面白いことを追及したりする気持ちを持って“ジャンプする力”が必要です。写真に写る現実に、自分自身を重ねることが大事なのですよ。撮った人の目(考え方、生き方など)と、その人の目を通して見た現実(カメラが写すもの)が見えないといけません。」
 
 
 

 

 
 
瀬戸「今のカメラは性能も上がり、現実をものすごくリアルに映し出しますね。
そこにジャンプする力(考え方、生き方など)を重ねていくことには、ものすごく力が必要です。撮った写真にその力が見えてきて、はじめて写真が『作品』となるのです。」

 
講評後、高校生が一人ずつ瀬戸に向けて感想や質問をする時間を設けました。
「選んでいただいた写真、どこが良かったのでしょうか?」「なぜ、あの写真が選ばれなかったのでしょうか?」といったストレートな質問も。
 
 
 

 

 

 

 
 
講評と質疑応答をうけた高校生のみなさんの感想を、一部ご紹介しましょう。
 
「ほかの人が撮った様々な写真を見たり、プロのかたに評していただいたりと、普段とはちがう視点で写真にふれることができたと思いました。」
 
「自分が良いと思っていた写真が、評価されなかったり、逆に自信のない写真のほうが評価されたりと、このワークショップに参加して、そういったちがいを面白く感じました。」
 
「自分の写真にたいして客観的な見方ができるようになりました」

 
 
瀬戸の話は、高校生たちの共感を呼び、写真を撮るときの姿勢や見る時の視点をすこしだけ変えたようでした。
 
瀬戸「いまのお話を聞いて、みなさん、自分の言葉をきちんともっていることがよくわかりました。それはとても良いことだと思います。
写真も、そのほかの表現も、自由であってください。型にはまってはいけない。SNSなどでいろいろな方の写真を身近に見ることができる環境は、じつは型を壊すきっかけにもなっていますよ。
 
そして、写真を撮ったら誰かと見せ合うことも大事。写真は自分のものではなく、見てくれる人のものですからね。」

 
 
 

 
 
 
今回のワークショップで新たな刺激を受け感性を磨いた高校生のみなさん。
今後の成長がとても楽しみです。
「第3回目が初参加」という方も大歓迎ですので、高校生のみなさんは、ぜひ一度参加してみてください。
次回の日程が決まり次第、当サイトで発表いたします。
 
 
 


ワークショップ終了後、YP展を鑑賞

 
 
 
*本記事は、参加者ご本人の許諾を得て顔写真を掲載しています*

堀田真紀 ハープコンサート2022 ~フォトアートとの融合~

北杜市在住のハープ奏者、堀田 真紀のハープ歴30周年記念コンサート。

新緑眩しい清里にて、ハープとフォトアートのマリアージュをお楽しみ下さい。

【 堀田 真紀 ハープコンサート2022 】

mariage マリアージュ 〜フォトアートとの融和〜

 

 

◆会場: 清里フォトアートミュージアム(K*MoPA)エントランスホール

◆日時 : 5月14日(土) 13:30開場 / 14:00開演

◆出演:堀田真紀(ハープ)

◆料金:前売4,500円 / 当日5,000円

(ミュージアム展示室入館料・フォトブック・ハーブティー付き)

 

チケット購入方法について

オンライン販売→ https://l.hottamaki.com/harpconcert2022

対面でのご購入:Bodycare Salon MYSA(ミーサ)堀田まで

TEL:0551-30-4439

メール:info@salon-mysa.com

 

 

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