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ロバート・フランク生誕100周年記念展
「もう一度、写真の話をしないか。フランクと同時代の写真家たち」

 

ロバート・フランク Robert Frank《11丁目》1951年 11th Street, 1951 © The June Leaf and Robert Frank Foundation

ロバート・フランク Robert Frank《11丁目》1951年 11th Street, 1951
© The June Leaf and Robert Frank Foundation

 
 

開催概要

展覧会名: ロバート・フランク生誕100周年記念展
「もう一度、写真の話をしないか。フランクと同時代の写真家たち」
会  期: 2024年7月6日(土)~9月29日(日)
会  場: 清里フォトアートミュージアム
主  催: 清里フォトアートミュージアム委員会
特別協賛: 真如苑(社会貢献基金)
開館時間: 10:00~17:00(入館は16:30まで)
休 館 日 : 会期中7, 8月は無休、9月は火曜休館
入 館 料 : 一般800円(600円) 大学生以下無料
( )内は20名様以上の団体料金 *家族割引1,200円(2~6名様まで)
アクセス: 車にて:中央自動車道須玉I.C.または長坂I.C.より車で約20分
J R:中央本線小淵沢駅にて小海線乗り換え 清里駅下車、車で約10分

 
 

本展のチラシおよびプレスリリース(PDFファイル)

当館公式HP 「チラシと報道資料」コーナー をご覧ください。
 
 
 

清里フォトアートミュージアムでは、2024年7月6日(土)から9月29日(日)まで、
ロバート・フランク生誕100周年記念展「もう一度、写真の話をしないか。フランクと同時代の写真家たち」を開催いたします。

 
ロバート・フランクの出現は、1950年代の写真界に衝撃を与えました。
 
1924年に生まれたロバート・フランクは、故郷のスイスで写真の基礎を学び、写真家としてのキャリアをスタートしていましたが、1947年頃から、街中で私的に撮影する、いわゆるストリート・フォトグラフィーを手掛けるようになりました。とりわけ、アメリカ大陸を横断して各地を撮影し、1959年に米国で出版された『アメリカ人』が大きな評判を呼び、写真家としての名前を不動のものにしました。
 
『アメリカ人』、そして当時その他の地で撮影されたものも含め、フランクの作品は詩的です。それまでのドキュメンタリー写真の多くが、プリントの質、コンポジションやフレームといった、物体としての写真の向上を目指したのに対し、フランクは作品に自身の直感的な感情を移入しました。そして私的なつぶやきの層を上重ねして、一見殺風景に見える瞬間を人間味のある情景に変容させました。写真家であると同時に詩人であったことにより、フランクの作品が見る者の心を動かしたのです。その作風は新たな表現手段として、写真史に刻まれることとなりました。
 
1995年の開館当初より、清里フォトアートミュージアムでは、35歳になるまでに撮影された、国内外の写真家による優れた作品を収集してきました。フランクの初期作品も、撮影当時に制作されたヴィンテージプリントを収蔵しており、2019年には氏の信頼のもと大規模な展覧会を開催しましたが、会期中に氏の訃報が入るという巡り合わせがありました。
 
2024年は、ロバート・フランク生誕100周年という節目を迎える年にあたります。今回は、フランクと同時代に国内外の作家20名が撮影した作品とともに、改めて氏の作品を展示いたします。日本、アメリカ、ヨーロッパで当時撮影された作品を並列し、写真史における1950年代を再考察すると同時に、フランクが写真界にもたらした大きなうねりを感じていただき、その生誕100周年を祝福して頂く機会となることを願います。
 
 
 

展示構成

ロバート・フランクが1948~1960年代に撮影した、アメリカ、ペルー、フランス、スペイン、イギリス、スイスより、写真集未掲載作品が半数を占めるオリジナルプリント78点。
 
 
 

ロバート・フランク略歴

1924年、スイス、チューリッヒ生まれ。1947年、23歳で米、ニューヨークに移住。雑誌のファッション写真で生計を立てる一方、南米やヨーロッパへの撮影旅行を重ねる。1955、56年、グッゲンハイム財団の奨励金を得て、約9ヶ月間米国内を車で旅し、28,000枚を撮影。その中から選んだ83枚で、1958年フランスにて写真集『Les Americains』を、翌年アメリカ版『The Americans』を出版。1958年以降は、写真を離れて映画に集中し、これまでに20本を制作。ニューヨークとカナダのノバ・スコシアに美術家のジューン・リーフと暮らしていたが、2019年、清里フォトアートミュージアムで展覧会を開催中に逝去。享年94歳。
 
 
 

作品紹介

ロバート・フランク Robert Frank《パリ》1950年 Paris, 1950 © The June Leaf and Robert Frank Foundation

ロバート・フランク Robert Frank《パリ》1950年 Paris, 1950
© The June Leaf and Robert Frank Foundation

 
 

ロバート・フランク Robert Frank《テネシー州チャタヌーガ》1955年 Chattanooga, Tennessee, 1955 © The June Leaf and Robert Frank Foundation

ロバート・フランク Robert Frank《テネシー州チャタヌーガ》1955年 Chattanooga, Tennessee, 1955
© The June Leaf and Robert Frank Foundation

 
 
ロバート・フランク Robert Frank《リバー・ルージュの自動車工場 デトロイト》1954年 River Rouge Plant, Detroit, 1954 © The June Leaf and Robert Frank Foundation

ロバート・フランク Robert Frank《リバー・ルージュの自動車工場 デトロイト》1954年 River Rouge Plant, Detroit, 1954
© The June Leaf and Robert Frank Foundation

 
 

ロバート・フランク Robert Frank《チューリッヒ》1952年 Zurich, 1952 © The June Leaf and Robert Frank Foundation

ロバート・フランク Robert Frank《チューリッヒ》1952年 Zurich, 1952
© The June Leaf and Robert Frank Foundation

 
 
 

同時開催

フランクと同時代の写真家たち
展示作家数 20名  展示数 70点
 
今から約190年前に発明された写真という技術は、時代とともに進化し、様々な分野で開花しました。なかでも、写真に備わる、記録・伝達といった機能を活かしたドキュメンタリーは、小型カメラの発展に伴い、20世紀に入って多様な形状で進展を続けました。それまでは客観性や社会性、ヒューマニズムが重要視されていたジャーナリスティックな作風から、次第に個性が尊重される時代となっていきました。同じ1950年代に撮影された様々なドキュメンタリー作品を並列することによって、その変遷を辿ります。
 
 
出品作家一覧:
ワーナー・ビショフ、ロベール・ドアノー、エド・ヴァン・デル・エルスケン、エリオット・アーウィット、細江英公、石元泰博、イジス、アンドレ・ケルテス、川田喜久治、ウィリアム・クライン、O. ウインストン・リンク、三木淳、奈良原一高、長野重一、デイヴィッド・シーモア“シム”、W. ユージン・スミス、田沼武能、東松照明、ウィージー、ダン・ワイナー
 
 
 

見どころと時代背景

【ウィリアム・クラインによる「東京」】
フランクと並びドキュメンタリー写真に新しい風を吹き込んだと言われるウィリアム・クライン。当時アメリカではヨーロッパ人の活躍が多かった中、ニューヨーク生まれのクラインは、パリを拠点に活動していました。1961年撮影の代表作とも言える「東京」から20点を展示します。
 
 
【写真家の活躍の場は、当時ヨーロッパだった】
フランクの代表的な写真集『アメリカ人』は、パリ在住の編集者、ロベール・デルピールにより出版されました。当時デルピールは、アメリカで活動する写真家をほとんど知らず、エルスケン、イジス、ドアノー、ビショフなどの作品を扱っていました。デルピールによるフランクの最初の写真集は、同じスイス人ビショフとの共著でした。
 
 
【アメリカで活躍する海外の写真家たち】
フランクをはじめ、当時アメリカで活躍していた多くの写真家は、ヨーロッパからの移住者でした。警察無線を駆使して報道写真に徹した、ウクライナ生まれのウィージー、近代写真の父と呼ばれる、ハンガリー生まれのアンドレ・ケルテス、フランクと公私に渡る親交があったフランス生まれのエリオット・アーウィット。アウトサイダーの目で捉えた「アメリカ的なもの」が視覚化されてゆきました。
 
 
【一方、アメリカ生まれの写真家たちは―】
アメリカで生まれて写真家を志した、鉄道の写真で知られるO. ウィンストン・リンク、W. ユージン・スミスのスパニッシュ・ヴィレッジやシュバイツァー博士のポートレイトなどの名作も必見です。
 
 
【その頃、日本では―】
1953年、シカゴから石元泰博が帰国したことは、日本の写真界に転機をもたらすきっかけとなったのかもしれません。後に写真家による共同事務所となった「VIVO」を形成するメンバーを含む、戦後日本で頭角を現してきた写真家たちの貴重なオリジナルプリントも、同時に展示します。
 
 
 

会期中のイベントについて

当館公式HP https://www.kmopa.comニュースコーナー、または下記SNSをご覧ください。
 
・Facebook https://www.facebook.com/kmopa/
・X https://twitter.com/kmopa
・Instagram https://www.instagram.com/kmopa2024/
 
 
 

K・MoPAとは

清里フォトアートミュージアム / Kiyosato Museum of Photographic Arts = KMoPA(ケイ・モパ)1995年、写真専門の美術館として山梨県北杜市に開館。館長は写真家の細江英公、副館長は写真家の瀬戸正人。
下記3つの基本理念に沿い、活動29年目を迎えます。
 
1. 生命(いのち)あるものへの共感、
2. 永遠のプラチナ・プリント、
3. 若い力の写真:ヤング・ポートフォリオ
*「ヤング・ポートフォリオ」(YP)とは、35歳以下の若手写真家を支援する世界で唯一の文化貢献活動です。
 
 
 

お問い合わせ

取材のお申込み、画像データにつきましては
info@kmopa.comTEL:0551-48-5599 までお問い合わせください。

2023年度ヤング・ポートフォリオ展

 

「2023年度ヤング・ポートフォリオ」を再開
2024年3月16日(土)~5月26日(日)まで開催

 
北欧、ウクライナ、アジアから日本まで、2023年度収蔵作品101点を一堂に展示
コロナ禍の重い空気を抜け出した作品が多数集結

 
清里フォトアートミュージアム(K・MoPA / ケイモパ、山梨県北杜市)は、10月14日(土)から冬季休館をはさみ、2024年5月26日(日)まで「2023年度ヤング・ポートフォリオ」展を開催いたします。
ヤング・ポートフォリオ(YP)とは、K・MoPAが開館以来毎年開催している、世界の35歳までの青年の作品を公募・購入・展示する文化活動です。本展では、世界36カ国、335人、6,973点の応募作品から厳選された、22人による101点を展示します。
K・MoPAに結集した若手写真家の情熱を、本展で感じていただければ幸いです。
 
 
 

 

 
 

井上麻由美《光の模様#1 前田家》2023

井上麻由美《光の模様#1 前田家》2023

 
 
 

開催概要
展覧会名: 2023年度ヤング・ポートフォリオ
会期: 2023年10月14日(土)~2024年5月26日(日)
冬季休館: 2023年12月4日(月)~2024年3月15日(金)
会場: 清里フォトアートミュージアム
主催: 清里フォトアートミュージアム委員会
特別協賛: 真如苑(社会貢献基金)
開館時間: 10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日: 毎週火曜日
入館料: 一般800円(600円) 本展に限り35歳以下無料
( )内は20名様以上の団体料金
アクセス: 車にて:中央自動車道須玉I.C.または長坂I.C.より車で約20分
J R:中央本線小淵沢駅にて小海線乗り換え 清里駅下車、車で約10分

 
 
 

2023年度ヤング・ポートフォリオ(第29回)データ
選考委員: 今 道子、野口里佳、瀬戸正人(副館長)、細江英公(館長、特別選考委員)
作品募集期間: 2023年1月15日~2月15日
応募者数: 335人(世界36カ国より) 応募点数:6,973点
購入者数: 22人(国内11人・海外11人/11カ国)
日本/中国/韓国/フィリピン/ニュージーランド/イギリス/ドイツ/スペイン/ノルウェー/ウクライナ/アメリカ
購入点数: 101点(全作品を展示いたします)

 
 
 

4人の選考委員の初期作品を展示
今 道子、野口里佳、瀬戸正人(副館長)、細江英公(館長)の初期作品、すなわち “選考委員のヤング・ポートフォリオ” 作品(全18点)を同時に展示いたします。
 

選考風景(左から)野口里佳氏、瀬戸正人、今道子氏

選考風景(左から)野口里佳氏、瀬戸正人、今道子氏

 
 
 
 
 

2023年度ヤング・ポートフォリオについて

 
モノクロームの作品が目立った2023年
2023年度は特にモノクロ作品の多さが特徴的でした。この状況について野口選考委員は「作家たちは、誰でも気軽に撮れる環境の中で戦っている。携帯で撮れる写真とは違うもの、自分ならではの作品を作るなかで、モノクロを選択しているのでは」とその印象を語りました。 “生まれた時からデジタル“ の世代が、作品の世界観を際立たせるため、手間がかかる技法であっても、モノクロ表現に新鮮さとその魅力を感じているのかもしれません。
 

芽尾キネ《KYO-IZON》2018-22

芽尾キネ《KYO-IZON》2018-22

 
 

加藤清志《耀見》2022

加藤清志《耀見》2022

 
 

キャサリン・コールマン《廊下》2021

キャサリン・コールマン《廊下》2021

 
 

クリスチャン・バビスタ《無題》2020

クリスチャン・バビスタ《無題》2020

 
 
 

ウクライナの写真
オレクシー・チョイストーツィン(ウクライナ、2000)、ロジオン・プロホレンコ(1996)

 
チョイストーツィンは、ウクライナ・ハルキウ出身で、2022年YPでも作品が収蔵となった作家です。ロシアの侵攻が始まり、空爆されたハルキウを2022年2月24日に離れ、応募作品は周辺国に住む友人たちの手を経て日本へ送られたのです。現在は再びハルキウに戻り制作活動を続けています。
作品タイトルの《ヴェルテップ》とは、ウクライナ特有の移動式人形劇場の名称で、その語源はキリストが誕生したベツレヘムの洞窟を意味します。作品は、ウクライナ東部前線地区で宗教的・民族的公演を続けるアーティストたちと共に旅をしながら撮影したシリーズです。
 
プロホレンコは、ウクライナ・ドネツク州に生まれ、美術や映像を学んだ後、主にアナログ技法を用いる写真家となりました。現在は、ドンバス地域の前線近くで戦争写真家として活動しています。長引く侵攻のなかで、写真家たちの眼差しは、これまで以上に深く人間の存在に関わる記憶、歴史、個人、社会へと向けられています。
 
そして、今回は、夢無子が昨年日本からウクライナを訪れ、制作した〈ウクライナの窓〉シリーズも購入となりました。かつて日常生活があった部屋の窓の内側と外側、破壊された光景と鮮やかな色が印象的な作品です。
 

オレクシー・チョイストーツィン〈ヴェルテップ〉シリーズより《無題》2023

オレクシー・チョイストーツィン〈ヴェルテップ〉シリーズより《無題》2023

 
 

ロジオン・プロホレンコ《戦争の犬たち V:ロシア軍によるハリコフ地域の空爆がつづく間、避難した住民が置き去りにした動物の架設収容所、ウクライナ》2022

ロジオン・プロホレンコ《戦争の犬たち V:ロシア軍によるハリコフ地域の空爆がつづく間、避難した住民が置き去りにした動物の架設収容所、ウクライナ》2022

 
 

夢無子《ウクライナの窓_003》2022

夢無子《ウクライナの窓_003》2022

 
 
 
 
 

YP2023作品購入作家


★=過去のヤング・ポートフォリオでも作品を収蔵した作家

1) 相原 舜(日本、1983)
2) クリスチャン・バビスタ(フィリピン、1995) ★
3) ローリー・ブレア(イギリス/ドイツ/ニュージーランド、1990)
4) チョ・ガンヒョン(韓国、1996)
5) オレクシー・チョイストーツィン(ウクライナ、2000) ★
6) フランシスコ・ゴンサレス・カマチョ(フィンランド、1990)
7) 井上麻由美(日本、1988) ★
8) 加藤清志(日本、1988)
9) キャサリン・コールマン(アメリカ、1995)
10) クガハルミ(日本、1995)
11) MA YUE(中国、1993)
12) 芽尾キネ(日本、1992)
13) 夢無子(日本、1988)
14) 中野翔大朗(日本、1989) ★
15) 野々山裕樹(日本、1991) ★
16) ロジオン・プロホレンコ(ウクライナ、1996)
17) ロイド・ラモス(イギリス、1991)
18) 阪根浩平(日本、1988)
19) ホーコン・サン(ノルウェー、1990)
20) 薗部一騎(日本、1993)
21) 卯月梨沙(日本、1988) ★
22) ゴ エンキン(中国、1995)
 
 
 
 
 

相原 舜(日本、1993)《雨のちトルソー》2020

相原 舜(日本、1993)《雨のちトルソー》2020

 
 

クリスチャン・バビスタ(フィリピン、1995)《無題》2020

クリスチャン・バビスタ(フィリピン、1995)《無題》2020

 
 

ローリー・ブレア(イギリス/ドイツ/ニュージーランド、1990)〈NZ A Ω〉シリーズより《無題》2016

ローリー・ブレア(イギリス/ドイツ/ニュージーランド、1990)〈NZ A Ω〉シリーズより《無題》2016

 
 
チョ・ガンヒョン(韓国、1996)《レイヤー_009》2021

チョ・ガンヒョン(韓国、1996)《レイヤー_009》2021

 
 

オレクシー・チョイストーツィン(ウクライナ、2000)〈ヴェルテップ〉シリーズより《無題》2023

オレクシー・チョイストーツィン(ウクライナ、2000)〈ヴェルテップ〉シリーズより《無題》2023

 
 

フランシスコ・ゴンサレス・カマチョ(スペイン、1990)《鳥肌》2021

フランシスコ・ゴンサレス・カマチョ(スペイン、1990)《鳥肌》2021

 
 

井上麻由美(日本、1988)《光の模様#1 前田家》2023

井上麻由美(日本、1988)《光の模様#1 前田家》2023

 
 

加藤清志(日本、1988)《耀見》2022

加藤清志(日本、1988)《耀見》2022

 
 

キャサリン・コールマン(アメリカ、1995)《廊下》2021

キャサリン・コールマン(アメリカ、1995)《廊下》2021

 
 

クガハルミ(日本、1995)《玉響_02》2021

クガハルミ(日本、1995)《玉響_02》2021

 
 

MA YUE(中国、1993)〈Unreal flowers〉シリーズより《静物 NO.1》2021

MA YUE(中国、1993)〈Unreal flowers〉シリーズより《静物 NO.1》2021

 
 

芽尾キネ(日本、1992)《KYO-IZON》2018-22

芽尾キネ(日本、1992)《KYO-IZON》2018-22

 
 

夢無子(日本、1988)《ウクライナの窓_003》2022

夢無子(日本、1988)《ウクライナの窓_003》2022

 
 

中野翔大朗(日本、1989)《温泉 / The Onsen (2022/ Aomori)》2022

中野翔大朗(日本、1989)《温泉 / The Onsen (2022/ Aomori)》2022

 
 

野々山裕樹(日本、1991)《Sleeping Land》2018

野々山裕樹(日本、1991)《Sleeping Land》2018

 
 

ロジオン・プロホレンコ(ウクライナ、1996)《戦争の犬たち V:ロシア軍によるハリコフ地域の空爆がつづく間、避難した住民が置き去りにした動物の架設収容所、ウクライナ》2022

ロジオン・プロホレンコ(ウクライナ、1996)《戦争の犬たち V:ロシア軍によるハリコフ地域の空爆がつづく間、避難した住民が置き去りにした動物の架設収容所、ウクライナ》2022

 
 

ロイド・ラモス(イギリス、1991)《抱擁(1)》2020

ロイド・ラモス(イギリス、1991)《抱擁(1)》2020

 
 

阪根浩平(日本、1988)《生き継ぎの旅》2020

阪根浩平(日本、1988)《生き継ぎの旅》2020

 
 

ホーコン・サン(ノルウェー、1990)《無題(1)》2018

ホーコン・サン(ノルウェー、1990)《無題(1)》2018

 
 

薗部一騎(日本、1993)《Miratorium #untitled》2021

薗部一騎(日本、1993)《Miratorium #untitled》2021

 
 

卯月梨沙(日本、1988)《幽明》2022

卯月梨沙(日本、1988)《幽明》2022

 
 

ゴ エンキン(中国、1995)《無題》2022

ゴ エンキン(中国、1995)《無題》2022

 
 
 
 
 

選考風景は、当館ホームページ内「動画のページ」をご覧ください。
 (ダイジェスト版 1分22秒、選考後の対談 約57分)
 https://www.kmopa.com/category/video/
 
展示内容の詳細は、当館ホームページ内「今後の展示」をご覧ください。
 https://www.kmopa.com/category/future/
 
 
 
 
 

選考委員略歴

 

今道子
今 道子(日本、1955-)
神奈川県に生まれる。創形美術学校版画科卒業後、東京写真専門学校にて写真を学ぶ。市場に並ぶ魚や野菜などの食材、靴や帽子といった日常的なモノを組み合わせたオブジェを創り、自然光で撮影してプリントする独自の手法を用いる。その精緻な構成と詩的喚起力に富んだモノクロームの世界は初の写真集『EAT』(1987)以来一貫しており、第16回木村伊兵衛写真賞受賞をはじめ、国内外で高い評価を得ている。2022年神奈川県立近代美術館鎌倉別館にて「フィリアー今道子」展が開催された。
【コメント】
「選ばれた作品を見ると、本人の力強さみたいなものが見えている作品が、私の中に残ったんだなという印象です。今回、私自身の作品を調べてみたのですが、代表作が30代前半の作品で驚きました。あの頃は今と違って、取り憑かれたように写真をやっていたなと思い出したのですが、誰でもそんな時期があると思うので、その時を大切にしてほしいと思います。」

 
 

野口里佳
野口里佳(日本、1970-)
埼玉県に生まれる。日本大学藝術学部写真学科大学院在学中に応募した「1995年度(第一回)ヤング・ポートフォリオ」にて〈座標感覚〉(1992)が購入となる。以後、欧米、アジアでも制作・発表を重ね、現代美術の国際展にも多数参加している。東京国立近代美術館、グッゲンハイム美術館など内外のパブリック・コレクション多数。那覇市在住。2022年東京都写真美術館にて「野口里佳 不思議な力」展が開催された。
【コメント】
「審査では完成度の高い作品だけではなく、すごくエネルギーを感じるものも選んだつもりです。同時に、その方が作品をつくり続けていった時に『ああ、あそこにスタート地点があったんだ』と思える、いつ振り返ってもそこに原点を感じる作品を選びたいとも思いました。」

 
 

瀬戸正人
瀬戸正人(タイ/日本、1953-)
タイ国ウドーンタニ市に生まれ、後に父の故郷、福島県に移り住む。東京写真専門学校(現・東京ビジュアルアーツ)在学中に森山大道氏に大きな影響を受ける。深瀬昌久氏の助手を務めたのち独立。1987年、自らの発表の場としてギャラリー「PLACE M」を開設し、現在も運営中。第21回木村伊兵衛写真賞受賞。2021年4月清里フォトアートミュージアム副館長に就任。

 
 

細江英公
細江英公(日本、1933-)
「薔薇刑」(1963)や「鎌鼬」(1968)など、特異な被写体との関係性から紡ぎ出された物語性の高い作品により戦後写真の転換期における中心的な存在となる。2003年、英国王立写真協会より創立150周年記念特別勲章を受章したほか、2010年、文化功労者。2017年、写真家として初めて生前に旭日重光章を受章した。1995年より当館初代館長。

 
 
 
 
 

関連印刷物&YPデータベース

 
YP2023小冊子(A5サイズ、32ページ)
各作家の作品数点、選考委員による対談や作品へのコメントを掲載。来館者には無料で配布いたします。
 
YPデータベースには、過去28年余にわたる世界の若手写真家による収蔵作品画像のほか、作家略歴、アーティスト・ステートメントを掲載しています。作家名、収蔵年、国籍などで検索することができます。 様々な調査・研究の対象としてもご利用いただければ幸いです。
https://kmopa-yp.com/Opac/search.htm?s=xlHniRviA-yMGxumjv7tkpfmhzo
 
 
 
 
 

お問い合わせ

 
本展の詳細につきましては学芸員・山地裕子 yamaji@kmopa.com
掲載用画像データにつきましては info@kmopa.com までお問い合わせください。

 
Tel: 0551-48-5599
ホームページ https://www.kmopa.com
X(旧ツイッター) https://www.twitter.com/kmopa
フェイスブック https://www.facebook.com/kmopa
インスタグラム https://www.instagram.com/kmopa2023/
 
〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545-1222 清里フォトアートミュージアム
Tel: 0551-48-5599 (代表) Fax: 0551-48-5445 Email: info@kmopa.com
 
 
 
 
 

2024年度ヤング・ポートフォリオ作品募集 YP’24
 
作品募集
<一次選考・データによる応募> 2024年1月10日〜2月20日(必着)
<二次選考(一次選考通過者のみ)・プリントによる応募> 2024年5月15日まで(必着)
 
選考委員
今 道子、レスリー・キー、百瀬俊哉、瀬戸正人(副館長)
[特別選考委員]
細江英公(館長)
 
応募対象者は「1989年1月1日以降生まれ」の方です。
詳細および募集要項
 www.kmopa.com/yp_entry

 

「鉄道愛」展

O. ウインストン・リンク《バージニア州ナチュラル・ブリッジに到着する列車2号》1956年 ⒸO. Winston Link Image Courtesy of the O. Winston Link Museum

O. ウインストン・リンク《バージニア州ナチュラル・ブリッジに到着する列車2号》1956年 ⒸO. Winston Link Image Courtesy of the O. Winston Link Museum

開催概要
展覧会名: 「鉄道愛」
会期: 2023年7月7日(金)~9月24日(日)
会場: 清里フォトアートミュージアム
主催: 清里フォトアートミュージアム委員会
特別協賛: 真如苑(社会貢献基金)
開館時間: 10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日: 会期中7,8月は無休、9月は火曜休館
入館料: 一般800円(600円) 学生600円(400円) 高校生以下無料
( )内は20名様以上の団体料金 家族割引1,200円(2名~6名様まで)
アクセス: 車にて:中央自動車道須玉I.C.または長坂I.C.より車で約20分
J R:中央本線小淵沢駅にて小海線乗り換え 清里駅下車、車で約10分

鉄道写真のパイオニアから<ねこ鉄>、鉄道ジオラマまで、鉄道愛あふれる展覧会

 
清里フォトアートミュージアム(K・MoPA/ケイモパ、山梨県北杜市)は、2023年7月7日(金)から9月24日(日)まで「鉄道愛」を開催いたします。
 
乗り鉄、撮り鉄、食べ鉄 ─ 鉄道には非常に幅広い魅力があり、楽しみ方があります。なかでも撮影と鑑賞が一体となった撮り鉄は、その究極の形。あなたも心揺さぶる“鉄道愛”の世界を覗いてみませんか。
 
アメリカ最後の蒸気機関車の姿をとらえたO. ウインストン・リンクと、日本を代表する鉄道写真家、広田尚敬。当館収蔵作品より、“撮り鉄”の原点、二人のパイオニアを紹介するほか、元国鉄電気機関士・滝口忠雄が、運転士の目線でとらえた1970年代の国鉄、若手鉄道写真家・山下大祐が展開する新しいヴィジョン、“ゆる鉄”で知られる中井精也が捉えた高原列車JR小海線の色鮮やかな風姿など、鉄道愛あふれる写真展です。特別編として<ねこ鉄>、また、1920年代アメリカ山岳鉄道をテーマとした精巧なジオラマも初公開します。
(展示点数:156点、ジオラマを除く)

展示構成

第一部:“撮り鉄”はいかにして生まれたか ─ 鉄道写真のパイオニア展示構成
O. ウインストン・リンク、広田尚敬

鉄道が支える生活や景観を記録し、優れた作品を残したレジェンドたち。消え行くアメリカの蒸気機関車を、敢えて夜間に膨大な閃光電球(フラッシュバルブ)を焚いて撮影したO. ウインストン・リンクと、日本の鉄道写真のパイオニアであり、“表現”の場を切り拓いた広田尚敬のSLをご覧いただきます。
 

O. ウインストン・リンク《ヘッドライトを清掃するJ. W. ダールハウス、バージニア州ロアノーク、シェーファーズ・クロッシング》1955年 ⒸO. Winston Link Image Courtesy of the O. Winston Link Museum

O. ウインストン・リンク《ヘッドライトを清掃するJ. W. ダールハウス、バージニア州ロアノーク、シェーファーズ・クロッシング》1955年 ⒸO. Winston Link Image Courtesy of the O. Winston Link Museum

 

O. ウインストン・リンク《ホークスビル川の水遊び、バージニア州ハーレー》1956年 ⒸO. Winston Link Image Courtesy of the O. Winston Link Museum

O. ウインストン・リンク《ホークスビル川の水遊び、バージニア州ハーレー》1956年 ⒸO. Winston Link Image Courtesy of the O. Winston Link Museum

 

広田尚敬《快走1》1973年 ⒸNaotaka Hirota

広田尚敬《快走1》1973年 ⒸNaotaka Hirota

 

広田尚敬《雪嶺》1965年 ⒸNaotaka Hirota

広田尚敬《雪嶺》1965年 ⒸNaotaka Hirota

第二部:国鉄の時代 ─ 滝口忠雄〈遥かな汽笛〉
「鉄路を愛し、鉄路の労働を愛し、そこに働く人々の人間の絆を愛し、人々の生活とともにあった鉄路を愛した」

元国鉄電気機関士・滝口忠雄が捉えた蒸気機関車最後の時代 —— 1970年前後のSL、乗務員、そして昭和の日常を展示します。蒸気機関車の運行には、設備と人手がかかり、息の合った二人でなければ運転もできませんでした。厳しい労働条件でありながら、国鉄の仕事を愛した異色の写真家・滝口の青春の日々が鮮やかに描かれています。
 

滝口忠雄〈遥かな汽笛〉より《‘71 1/25 花輪線 竜ヶ森、安全への証、タブレットの授受。》1971年 ⒸTadao Takiguchi

滝口忠雄〈遥かな汽笛〉より《‘71 1/25 花輪線 竜ヶ森、安全への証、タブレットの授受。》1971年 ⒸTadao Takiguchi

 

滝口忠雄〈遥かな汽笛〉より《‘73 3/19 函館、大学に進む級友の歓送風景。輪踊りを始めた男子学生のむこうで、静かに別れを惜しんでいる女子学生の姿が印象的であった。》1971年 ⒸTadao Takiguchi

滝口忠雄〈遥かな汽笛〉より《‘73 3/19 函館、大学に進む級友の歓送風景。輪踊りを始めた男子学生のむこうで、静かに別れを惜しんでいる女子学生の姿が印象的であった。》1971年 ⒸTadao Takiguchi

 

滝口忠雄〈遥かな汽笛〉より《‘71 1/21 大館機関区 ボイラーの煙室にたまったススとり。》1971年 ⒸTadao Takiguchi

滝口忠雄〈遥かな汽笛〉より《‘71 1/21 大館機関区 ボイラーの煙室にたまったススとり。》1971年 ⒸTadao Takiguchi

第三部:日本の最高地点を走る高原列車・小海線

当館が位置する八ヶ岳を走るローカル線「JR小海線」に注目します。小海線には、昭和47年まで「高原のポニー」と呼ばれたC56型蒸気機関車が走っていました。地元で写真館を営んでいた植松波雄が捉えたC56の姿をはじめ、“ゆる鉄”で知られる中井精也による高原鉄道ならではの光溢れる風姿を展示します。観光客に愛され、また通勤・通学など実生活を支えて来た小海線の魅力を再考します。
 

滝口忠雄〈遥かな汽笛〉より《小海線 清里〜野辺山、機関車と緩急車だけ、今日の荷はなかった。現在、この鉄橋の後に国道の橋ができて、荒涼とした風景は消えた。》1972年 ⒸTadao Takiguchi

滝口忠雄〈遥かな汽笛〉より《小海線 清里〜野辺山、機関車と緩急車だけ、今日の荷はなかった。現在、この鉄橋の後に国道の橋ができて、荒涼とした風景は消えた。》1972年 ⒸTadao Takiguchi

 

植松波雄《小海線野辺山駅》1967年 ⒸNamio Uematsu

植松波雄《小海線野辺山駅》1967年 ⒸNamio Uematsu

 

中井精也《小海線 小淵沢〜甲斐小泉》2019年 ⒸSeiya Nakai

中井精也《小海線 小淵沢〜甲斐小泉》2019年 ⒸSeiya Nakai

 

中井精也《小海線 小淵沢〜甲斐小泉》2016年 ⒸSeiya Nakai

中井精也《小海線 小淵沢〜甲斐小泉》2016年 ⒸSeiya Nakai

第四部:鉄道の機能美 ─ 山下大祐によるNew Vision

「鉄道の乗り物としての機能美と、運行ダイヤなど路線が正確且つ安全に運行されている、目に見えない部分の機能美、その両方に魅せられている」と語る山下。また、偶然乗り合わせる人々と其々のライフスタイル、刻々と変わる光や自然環境。設計や運行の緻密さと、相反する人間らしい偶発的な要素が複雑に絡み合いながら動き続ける鉄道のダイナミズムと、全国津々浦々、血管のように地域に根ざした運行に、人は尽きぬ魅力を感じるのではないでしょうか。鉄道の機能美に呼応し、新たなヴィジョンを展開する山下の写真に、次世代の視点を探っていきます。
 

山下大祐《Portrait E4》2020年 ⒸDaisuke Yamashita

山下大祐《Portrait E4》2020年 ⒸDaisuke Yamashita

 

山下大祐《夢見る夜汽車》2022年 ⒸDaisuke Yamashita

山下大祐《夢見る夜汽車》2022年 ⒸDaisuke Yamashita

特別編:ねこ鉄、ジオラマ、撮り鉄広場

特別編として、猫のいるローカル線の風景をとらえた中井精也の<ねこ鉄>シリーズを展示します。日本の駅舎には日本猫が似合う、そんな感想も聞こえるような<ねこ鉄>に誰もが笑顔になるはず。写真作品以外にも、ジオラマ作家・鯉江充による1920~30年代アメリカの山岳鉄道をテーマとした精巧なジオラマを本展にて初めて特別公開。会期中ジオラマの撮影会を行うほか、来館者が自身の“鉄道愛”写真を館内に掲示し、公開できる「撮り鉄広場」を設置します。
 

中井精也〈ねこ鉄〉より《わたらせ渓谷鐵道 上神梅駅》2009年 ⒸSeiya Nakai

中井精也〈ねこ鉄〉より《わたらせ渓谷鐵道 上神梅駅》2009年 ⒸSeiya Nakai

 

鯉江充《GREEN VALLEY RAILWAY》(ジオラマ平面図)2016-23年 ⒸMichiru Koie

鯉江充《GREEN VALLEY RAILWAY》(ジオラマ平面図)2016-23年 ⒸMichiru Koie

 

鯉江充《GREEN VALLEY RAILWAY》(ジオラマ部分)2016-23年 ⒸMichiru Koie

鯉江充《GREEN VALLEY RAILWAY》(ジオラマ部分)2016-23年 ⒸMichiru Koie

会期中のイベント

鉄道愛関連

●8月5日(土)「アーティスト・トーク」*入館料のみ *予約不要
1)ジオラマ作家・鯉江充によるジオラマ撮影会/13:00~/展示室
2)山下大祐×瀬戸正人副館長/14:00〜/ガーデンテラス
3)滝口忠雄×雑誌「旅と鉄道」編集長・真柄智充/15:30~/ガーデンテラス
 
●9月2・3日(土・日)
中井精也「ゆる鉄画廊NOMAD清里」出店 9/2(土)10:00~18:00、9/3(日)10:00~16:00
&ギャラリー・トーク 14:00~ (両日) *入館料のみ *予約不要

ギャラリー・トークは入場料のみ、予約不要。両日とも中井氏が在廊いたします。
詳細は「ゆる鉄画廊NOMAD」ウェブサイトをご覧ください。
https://garou.ichitetsu.com/
 
●「撮り鉄広場」会期中:7月7日(金)~9月24日(日)
館内の「撮り鉄広場」にご自身の“鉄道愛”写真を掲示しませんか?
2Lサイズまでの写真1点をお持ちいただくと、入館料が500円に。
 
 

その他

●7月30日(日)
高校生写真ワークショップ/13:00~15:00/要予約

展示作家略歴

O. ウインストン・リンク

O. ウインストン・リンク (アメリカ、1914-2001)

ニューヨーク州ブルックリンに生まれる。広告写真家として勤務した後、1955年、ノーフォーク・アンド・ウエスタン鉄道の蒸気機関車の撮影を始め、5年間に約2,500枚を撮影。夜間に膨大な閃光電球を発光させて撮るという独自の手法でその多くを撮影し、漆黒の鉄の巨体をモノクロームの世界に封じ込めることに成功した。主な写真集に『Steam, Steel and Stars』(1987)、『The Last Steam Railroad in America: Photographs by O. Winston Link』(1995)などがある。2004年、バージニア州にリンクの名を冠した美術館が設立された。

写真:ジョージ・トム[アシスタント]とのセルフポートレート[左] 1956年 ⒸO. Winston Link Image Courtesy of the O. Winston Link Museum

広田尚敬

広田尚敬 (ひろた・なおたか、1935-)

東京都に生まれる。鉄道好きの少年として成長。1959年、米鉄道雑誌「TRAINS」に日本人初の特集が組まれる。1968年の初個展「蒸気機関車たち」が高い評価を得、鉄道写真の分野を広く社会に知らしめるきっかけとなった。日本鉄道写真作家協会の初代会長をつとめるなど“鉄道写真の神様”と呼ばれ、日本の鉄道写真界を牽引する。発行された写真集は150冊以上に及ぶ。鉄道150年を迎えた2022年より、70年におよぶ活動の集大成となる電子書籍『HIROTA SELECTION』を毎月刊行中。

滝口忠雄

滝口忠雄 (たきぐち・ただお、1946-)

東京都に生まれる。1964年、高校卒業と同時に国鉄に入社。電気機関車の機関助士になる。20代後半、仕事の合間を縫って全国の蒸気機関車の姿を追い、機関士の仕事場、機関車が運ぶ人々を捉えた。2008年まで40年余にわたり鉄道に携わる。写真集に『遥かな汽笛』(BeeBooks、1991年)、『国鉄「東京機関区」に生きた』(えにし書房、2014年)がある。2017年より雑誌「旅と鉄道」に「鉄道マンたちの青春劇場」を連載中。

写真:岡 明彦、1985年1月31日 品川構内回送2003レ発車待ち

植松波雄

植松波雄 (うえまつ・なみお、1912-2011)

山梨県北杜市高根町に生まれる。1939年、北杜市長坂町駅前通りにて「植松写真館」を開業。1949年頃より八ヶ岳山麓の風景・自然・文化の撮影を始める。峡北カメラクラブを設立し、地域の写真愛好家に農村風景など記録の重要性を啓蒙した。折々に写真の即売会を開催し、その収益を地元に寄付。1998年、山梨県が制定した初の文化賞奨励賞を受賞。写真集『ありし日の八ヶ岳南麓』(2000年)、『植松波雄の全仕事』(2005年)が発刊され、掲載した写真の原板は全て北杜市郷土資料館に寄贈された。

中井精也

中井精也 (なかい・せいや、1967-)

東京都に生まれる。車両にこだわらず独自の視点で鉄道を撮影し、「ゆる鉄」など新しい鉄道写真のジャンルを生み出した。2004年より鉄道写真を毎日撮影して公開するブログ「1日1鉄!」を継続中。日本全国を回りながら自らの作品を販売するギャラリー&ショップ「ゆる鉄画廊NOMAD」を展開中。「中井精也のてつたび!」/NHK BSプレミアムなどに出演中。2015年、講談社出版文化賞・写真賞、日本写真協会賞新人賞受賞。

山下大祐

山下大祐 (やました・だいすけ、1987-)

兵庫県に生まれる。日本大学芸術学部写真学科卒業。幼い頃からの鉄道好きがきっかけで写真と出会い、鉄道をフィールドとした写真家となる。工業製品、あるいは交通秩序としての幾何学的な鉄道に人や自然が介在する美しさに注目している。個展「描く鉄道。」(2021年)、「鉄道ビジュアリズム」(2022年)などを開催。自身の作品制作の他、車両カタログ、CM撮影に携わる他、鉄道誌、カメラ誌で撮影・執筆・講師を務める。日本鉄道写真作家協会(JRPS)会員。

鯉江充

鯉江 充 (こいえ・みちる、1956-)

北海道小樽市に生まれる。日本大学芸術学部写真学科卒業。1985年デザイン事務所を設立。父親の影響で幼少期より鉄道模型を作り始める。小学校3年の時に米模型雑誌で見たジョン・アレンによるG&D鉄道ジオラマに衝撃を受ける。また、ウォーカー・エヴァンスの写真に心動かされ、主にアメリカの1920年~30年代山岳鉄道をテーマに制作している。展示のジオラマは、1930年代アメリカのナローゲージ(線路幅が国際基準軌より狭い鉄道)をテーマに、車両を始め、森林鉄道や鉱山鉄道を併せて制作し、時代背景を詳細に表現している。

お問い合わせ

本展の詳細は学芸員・山地裕子 yamaji@kmopa.com
画像データにつきましては、info@kmopa.comTel: 0551-48-5599 までお問い合わせください。
 
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正誤表(訂正箇所:本展チラシ裏面)

チラシ裏面に掲載の作品タイトル表記に誤りがございました。謹んで御詫び申し上げますとともに、下記のとおり訂正させていただきます。
<誤>
1. 広田尚敬《快走1》1973年
3. 滝口忠雄〈遥かな汽笛〉より《’72 1/9 小海線~野辺山》1972年
<正>
滝口忠雄〈遥かな汽笛〉より《’72 1/9 小海線~野辺山》1972年
広田尚敬《快走1》1973年
 
 

 
 
清里フォトアートミュージアム Kiyosato Museum of Photographic Arts
〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545-1222
Tel: 0551-48-5599 (代表) Fax: 0551-48-5445 Email: info@kmopa.com

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