2000年度 ヤング・ポートフォリオには、632名より1637点(5855枚)の応募があり、2000年度選考委員、佐藤 明氏、内藤正敏氏、細江英公(館長)による選考の結果、国内外の88名による118作品(352枚)を収蔵作品として購入いたしました。
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有元伸也
「TIBETAN WAY」
1998年 |
これらの 作品の底を流れるものは「私」の内奥を見つめる目であり、私をとりまく世界との距離を測ろうとする行為でもあり、関係性の認識でもあるようです。
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權 恩周 KWAN Eun-Ju
「Paradise Strange」
1999年 |
写真を 撮ることが、様々な概念を写真装置を通して画像化する試みとすれば、彼らにとって世界との距離はひとつではなく、直線的なものでもない。自己をとりまく現実と存在との距離感のかい離─。その感覚が不確かな一方で、現実を認識することへの本質的な疑いも見えかくれしているのではないでしょうか。
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櫻井尚子
「Aged」
1996年 |
「2000年度 ヤング・ポートフォリオ」展では、購入作品の中から約100点(300枚)を展示いたします。ダゲレオタイプやプラチナ・プリント、あるいはデジタルなど写真の歴史的技法を含むさまざまな表現形態が混在するなか、「私」が「存在する」ということを深く掘り下げていく写真行為が、技術の精査に支えを得て、時代性や場所性を写し取りながら多様な展開を見せています。
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四ッ谷百恵
「SELF-PORTRAIT2000〜人形人間〜」
2000年 |
新しい世紀 がはじまる時、これら重層的なイメージのうねりの中で、今いちど深く息を吸い込むように、さまざまな試みがしなやかに揺らぐ、その視線を感じることができるでしょう。
*2000年度ヤング・ポートフォリオ選考委員・東松照明氏は都合により選考委員会への出席が不可能となったため、2000年度選考委員は佐藤 明氏に変更となりました。
図録はオンラインショップにて販売中
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