1996年、清里フォトアートミュージアムでの展覧会を機に動き出した井津建郎氏の小児病院建設プロジェクト
*清里フォトアートミュージアムは、N.Y在住の写真家・井津建郎氏が主催するNGO「フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダー」(FRIENDS WITHOUT A BORDER/国境なき友人たち)
の活動と基金(アンコール・フレンズ基金)を支援します。
世界の遺跡を撮影する井津氏は、カンボジアのアンコール・ワットを撮影中、現地で地雷の犠牲となり、手足を失った子どもたちの姿を目の当たりにし、1995年にカンボジアの子供たちのための病院
建設を決意 NGO「フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダー」を結成、基金を設立し、井津氏撮影のアンコールワット遺跡の写真の売り上げをすべて病院への資金に充てたほか、個人や団体の寄付を募るなどの活動を重ねていました。
4年後の1999年2月22日、一人の写真家の夢と、地道で粘り強い活動が実を結び、「アンコール小児病院」(ANGKOR HOSPITAL FOR CHILDREN)がシェムリアップ州に開院し、盛大な開院式が行われました。
日本からは東京・大阪・福岡よりNGOのメンバーを含む約70名が参加、清里フォトアートミュージアムからは館長と広報担当者の2名が出席しました。
日本のメンバーが現地に到着したのは開院式前日の2月21日。既に診療は始まっており、病院関係者によると、地雷の被害にあった子どもたちの数よりも、様々な病気に犯されながらも貧しいために治療をうけることができなかった子供たちの方が、さらに多いのが現状だということです。