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「細江英公の写真:1950-2000+」


「細江英公の写真:1950-2000+」
Eikoh Hosoe: Photographs 1950-2000+

会 期 :2003年4月26日(土)〜10月5日(日)
休館日:毎週火曜日(祝日の場合は開館、8月は無休)
5月14日(水)・15日(木), 6月11日(水)臨時休館
7月14日(月)〜16日(水)は展示入れ替えの為休館

主催: 清里フォトアートミュージアム/ 山梨日日新聞社/ 山梨放送/共同通信社
Kiyosato Museum of Photographic Arts(K'MoPA)
協賛:日本油脂株式会社/ 富士写真フイルム株式会社
    フォト・ギャラリー・インターナショナル


■「細江英公の写真:1950-2000」展覧会図録(全310ページ、図版213点収録)
  ハードカバー3675円、ソフトカバー2940円(税込み)
■「細江英公の写真:1950-2000」ポストカード(8枚セット)1000円(税別)
 (ミュージアムショップ、オンラインショップにて取り扱っております)

[開催趣旨]

清里フォトアートミュージアムでは、当館館長であり、写真家である細江英公の回顧展を開催いたします。細江は、半世紀にわたり独自の映像美学を展開し、国際的な評価を得てきました。
おとこと女 作品20,1960年
[禁無断転載] EIKOH HOSOE

細江は1933年、山形県米沢市に生まれ、すぐに東京へ移ります。18歳で「富士フォトコンテスト」学生の部最高賞(1951)を受賞すると、写真家を志すようになります。
おとこと女 番外T,1960年
[禁無断掲載] EIKOH HOSOE

当時の既成の美術団体や権威主義を否定し、自由と独立の精神による制作を目指すデモクラート美術家協会を主催していた瑛九との出会いにより、幅広いジャンルの美術家との交流を得たことは、細江の作家活動の原点ともなる決定的な影響を与えました。
薔薇刑 作品6, 1961年
[禁無断掲載] EIKOH HOSOE

記録を重視するリアリズム写真が時代を席巻するなかで、細江は自己の内面的な意識を写真として表現することを模索し続けました。
薔薇刑 作品29, 1962年
[禁無断掲載] EIKOH HOSOE

安保闘争に揺れる1960年に発表した『おとこと女』では、肉体を裸形のオブジェにまで解放し、対等な二つの性の拮抗のドラマを鮮烈に描き、次いで三島由紀夫を被写体としてバロック的な耽美空間を構築した『薔薇刑』を発表(1963)。
薔薇刑 作品32,1961年
[禁無断掲載] EIKOH HOSOE

舞踏家土方巽を被写体とした『鎌鼬』(1969)では、東北の霊気と狂気の幻想世界を創出するなど、細江は特異な被写体との関係性から紡ぎ出された物語性の強い作品を次々と生み出しました。
鎌鼬 作品8, 1965年
[禁無断掲載]EIKOH HOSOE

1971年には、肉体を高度に抽象化して生命のエッセンスを抽出した『抱擁』を発表。
抱擁 作品28, 1969年
[禁無断掲載] EIKOH HOSOE

一方で細江は、アメリカを中心として海外にも発表の場を広げ、ワークショップを初めとする写真教育、写真のパブリック・コレクションの形成等、社会的な活動にも力を注ぐようになりました。
抱擁 作品46, 1970年
[禁無断掲載] EIKOH HOSOE


また、ガウディに魅せられ、細江が「魂を持つ巨大な肉体」と表現する建築を撮影し、新たな世界を開示します。1992年からは、世紀末を迎える時代への危機感を背景とした〈ルナ・ロッサ〉を手掛け、自らの写真家生活を回顧する〈作品をめぐる人たち〉は現在も撮影を続けています。
豊饒の庭(ルナ・ロッサ), 1992年
[禁無断掲載] EIKOH HOSOE

本展では、1950年代のヴィンテージプリントから最新作であるアスベスト挽歌〈春本・浮世絵うつし〉まで約200点を展覧し、一人の表現者が繰り広げてきた50年間の芳醇な写真世界が、何を世に問い、何を訴えてきたのかを振り返ります。
(会期中、一部展示を入れ替えます。どうぞご了承ください。)
釧路湿原で舞う W(大野一雄), 1994年
[禁無断掲載] EIKOH HOSOE

本展は、2000年7月、山形美術館での開催を皮切りに、東京、栃木、秋田など7カ所を巡回して来ました。当館が最終開催地となります。
澁澤龍彦, 1965年
[禁無断掲載] EIKOH HOSOE

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