清里フォトアートミュージアム (KMoPA) 初代館長 細江英公の逝去にともない、館長職を交代することとなりましたので、お知らせいたします。
新たな館長には、2025年4月1日付けで副館長の瀬戸正人が就任いたしました。
[就任のごあいさつ]
2025年4月1日より、清里フォトアートミュージアム館長をつとめることとなりました瀬戸正人でございます。
初代館長の細江英公氏をアシストするため、2021年より、副館長として展示企画等に関わってまいりました。
KMoPAが開館した1995年、細江氏は、世界で唯一の活動「ヤング・ポートフォリオ(YP)」を、基本理念のひとつとして打ち出しました。35歳以下の若手写真家を美術館が積極的にサポートするかたちとして、作品を公募し、選考のうえ購入・収蔵します。この活動を継続してきた結果、この30年の間に世界86カ国、のべ12,263人から176,123点の作品が寄せられ、厳正な選考の後、50カ国の880人による6,578点が購入となり(2025年4月現在)、大きなコレクションとなりました。
このほか、当館のコレクションは、ロバート・フランクの初期作品やウィリアム・クライン、そして20世紀初頭や近現代作家のプラチナ・プリント作品など、質量ともに国内有数を誇っています。これらの貴重な作品を惜しみなく展示公開して行くと同時に、若い作家の発掘、新たな写真表現の発見の場としてのYPを推進してまいります。
当館では、これまで、作家の初期作品に焦点を絞ったコレクション展を国内外にて開催してまいりました。
展覧会のタイトル「原点を、永遠に。」には細江英公氏の魂が込められています。
この揺るぎない想いを引き継ぎ、日本、そして世界の写真文化に貢献してまいります。
瀬戸正人
[初代館長・細江英公について]
20世紀を代表する写真家の1人であり、1995年7月の清里フォトアートミュージアム開館より30年にわたり初代館長を務めました。当館の重要な柱となる活動である「ヤング・ポートフォリオ」(YP)を創設・牽引し、後進の育成に情熱を注ぎ続け、2024年9月16日、91歳で永眠いたしました。